FreeBSD インストール

FreeBSD のインストールは、
  • FD から
  • CD から
  • ネット上の FTP サイトから
  • LAN 内のPCから FTP を接続で
  • ハードディスクの MS-DOS パーティションから
  • QIC/SCSI テープから
  • NFS( Network File System)を利用して
などがあげられます。
CDD の無いPCですと、ネット上のFTPミラーサイトからダウンロード・インストールする方法が一番簡単です。FreeBSD の場合、インストール時にネットワークカードを装着して繋いだ状態で行えば、インストールフロッピー2枚(5.3 relese よりフロッピーが3枚になりました)を使うだけで、その時点でネットワークカードが設定でき、FreeBSDによってサポートされているネットワークカードであれば有効になります。FTPミラーサイトに置いてあるリリースは、最新のものからひとつかふたつ前のリリースまでです。各リリースに対応したパッケージは膨大な容量であり、あまりいくつものリリースのパッケージをFTPミラーサイトに置いておけないためです。それで古いリリースでも気に入っているので、もう一度インストールしたいなんていう時に、ネット上のFTPミラーサイトからのインストールはできないことがあります。

先日、インストールCDが欲しくて FreeBSD Expert という雑誌を買ってみました。思った通りで、パッケージは重要と思われるほんの少しのものしか収録されていませんでした。まっ実際問題ミラーサイトにあるパッケージを全て収録するとなると何GBかになってしまいます。ミラーサイトで配布されているインストールCD作成用の ISO イメージを使って CD に焼き込んでも、多分同じような CD になると思います。

わたしのように FreeBSD を OS にしたサーバでレンタルCGIのようなホスティングを始めますと、自分の気に言ったリリースをいつでもインストールできるようにしておきたくなります。それで昨年作った FreeBSD を OS としている GUI 環境のある PC (HDD 容量40GB)に、ミラーサイトの気にいったリリースだけを gFTP というソフトを使ってコピーしてみました。そうしたところ、Packagestool ディレクトリ はショートカットで実際のディレクトリが別のところにあるために、実際のディレクトリ構造のままコピーできず、これを使ってインストールしたところパッケージのインストールが上手く行きませんでした。それで FTP クライアントを変更して wget にしてみました。これはダウンロード先の構造をそのままにコピーしてくれますので、ショートカットのディレクトリもそのままコピーすることができました。

例えば 5.3-RELEASE ディレクトリ以下をコピーしたかったら、保存したいディレクトリに移動して、
wget -r -np ftp://ftp.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD/releases/i386/5.3-RELEASE
とコマンドを打ちます。後 packages ディレクトリも全てコピーしたい場合は、
wget -r -np ftp://ftp.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-5.3-release
としてあげます。同じように tools 以下もコピーしたい場合は、
wget -r -np ftp://ftp.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD/tools
としてあげます。このコマンドでは指定したパスの最後のディレクトリ以下の全てのファイルとディレクトリ、そしてまたそのディレクトリの中の全てのファイルとディレクトリといった感じにコピーされます。指定ディレクトリより上のディレクトリは、ディレクトリのみがコピーされます。

上手く行きました。しかしパッケージ全部の容量は半端ではないですね。今回4.11-RELEASEで行いましたが、FFFTPでその全容量を調べてみたところ11.675GBありました。全てダウンロードするのに6時間以上かかりました。(^^;)

※ X を含まない Distributions のインストールのみでしたら、packages ディレクトリのインストールは要らないと思います。X を含んだ Distributions をインストールする場合は、これに関わるパッケージをコピーしておかないとだめなようです。また、OS インストール後にインストールする色々なソフトをそれぞれ開発サイトなどからダウンロードしてコンパイル、インストールしている方や、ports からインストールしている方も、全ての packages のコピーは全く無意味だと思われます。(^^;)

後は vipw に、
ftp:*:99:99::0:0:FTP:/保存先ディレクトリへのバス:/nonexistent
※ 保存先ディレクトリへのバスは、pub ディレクトリのひとつ上のディレクトリ名。
と書いて保存して、インストール MediaFTP を選択。FTP では URL を選択してしてインストールプログラムをコピーした PC のローカルIPアドレスを書き込んであげます。
ftp://192.168.0.*
といった感じですね。

ちなみに LAN 内の PC の CDD に接続したいときは、 vipw に
ftp:*:99:99::0:0:FTP:/cdrom:/nonexistent
と書いて保存した後、CDD に CD を入れて
# mount /cdrom
でマウントした後、前述の場合と同じようにインストール MediaFTP を選択。FTP では URL を選択してしてインストールCDを入れた PC のローカルIPアドレスを書き込んであげれば、上手くインストールできるはずです。
CD を取り出す時には、
# umount /cdrom
としてから、取り出してください。

参考サイト
FreeBSD Memo
FreeBSD ハンドブック

Windows と FreeBSD

パソコンというと、今あまりにも Windows が有名になってしまったのでパソコン = Windows といった感もあります。しかし少数派ではありながら、マックや、Linux、FreeBSD、netBSD などなどの Unix 系の OS もありまして、わたしは昨年末より、この中の FreeBSD による日常使えるパソコン( GUI 環境を持ったPC)作りにはまっています。で、ここでちょっと Windows と FreeBSD を比較してみました。

  1. OS のごく基本的な部分のインストールに関しては、両者のインストール時の容量に大差はないものの、FreeBSD の場合 GUI 環境を作るプログラムまでインストールすると1GB前後あるいはそれ以上になってしまう。(特に gnome2 なんぞを入れると、4GB 近くにもなってしまう。)Windows の場合は 500MB 前後。でも XP だと同じ位になるかな。
  2. FreeBSD の場合、日本語環境の整備にもけっこう手間と情報を要する。
  3. FreeBSD の場合 CD で音楽を鳴らすことは簡単にできるが、ブラウザで midi ファイルを鳴らしたりするプラグインの設定が結構難しい。(分かりやすい情報サイトがあれば簡単なんでしょうが、わたしは未だにできないでいます。(^^;))
  4. ネットサーフィン、メールの閲覧。画像処理などに関しては、Windows にひけをとらないが、FreeBSD では word そのものは使えない。マックで word が使えることからも word の一般化、word の必要性が伺える。多くのケースで文章が word でやり取りされていて、標準語のようになってしまっているのですね。(OpenOffice で何とかならないことも無いですが...。(^^;))
  5. FreeBSD の唯一の優れた点は、無料であることです。

まっ、Windows に関しては、相当の人員と財力をもって開発さされた OS ですから、やはり優れていると言わざるを得ないでしょう。しかし、ことサーバ用のコンピュータ作りとなると、俄然 EreeBSD の方が優れているのではないでしょうか。サーバ管理に GUI 環境は必要なく、かえってリモートで管理するケースを考えると、GUI でない方がいいのです。