イチヤクソウ
(一薬草)
イチヤクソウ科 イチヤクソウ属
Pyrola japonica

林内に生える常緑の多年草。葉は長い柄があり円形または広楕円形で長さ 3〜6センチ。根元に集まってつく。6月頃に高さ20センチ程の花茎を出し、 上部に2〜10個の白花をつける。

 

 
 全草を乾燥したものを脚気などの民間薬としたことから、この名前がついたと いわれているそうです。葉の汁は、血止めにも効くとのことです。
 葉の縁には細かい鋸歯があり、裏面と柄はしばしば紫色を帯びることがあります。 春先からだんだんと花茎を伸ばし始め、6月頃に開花します。あまり広範囲に群生する タイプの草ではありません。雑木林内に、ぽつんぽつんと咲いていることが多いようです。
 北海道から九州にかけて分布するそうです。日野市内では、多摩丘陵で何株か確認しました
 

 
 
まだ雄しべから花粉が出ていない
 
長い雌しべは湾曲して垂れ下がる
 
冬でも葉は枯れずに残る
 

 
 イチヤクソウ科には、ベニバナイチヤクソウ(こちらは群生することが多いそうです)、 ウメガサソウ、それに前回オニノヤガラのページで紹介致しました腐生植物のギンリョウソウ、 ギンリョウソウモドキなどがありますが、度々ご紹介致しております市内にお住まいで 植物に大変詳しい播本正常さんの調査によりますと、市内でウメガサソウ、ギンリョウソウ、 ギンリョウソウモドキの生息を確認したとのことです。わたしはこの3つのどれも、まだ 見たことがありません。
 

 
※解説文の作成にあたっては、主に山と渓谷社発行のポケット図鑑 1・2・3、山渓ハンディ図鑑1・2を参考にさせて頂いています。
 

 
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