ナガバシュロソウ(長葉綜櫚草)

別名 ホソバシュロソウ


ユリ科 シュロソウ属
Veratrum maackii

 丘陵地から亜高山帯まで広く

 分布する多年草。茎は60〜

 100センチ、葉は長さ20

 〜40センチ、幅は1〜2.5

 センチの線状披針形。花は直

 径0.8〜1センチほどで、花

 期は7〜9月。本州(関東地

 方以西の太平洋側)〜九州。




 4年前の夏の暑い盛りに、谷仲山湧水地や神明上第1緑地で、この珍し

い花を見つけました。暑い上に蚊がたくさん飛んでいて苦労しましたが、

見たことのない珍しい花なので、我慢して撮影しました。

 根もとにシュロの毛のような葉鞘(ようしょう)の繊維が残っているの

で、シュロソウと呼ばれる仲間のひとつです。

 花序の上の方には雄しべと雌しべのある両性花が、下の方には雄しべだ

けの雄花が咲きます。茎や花柄には白い縮毛がたくさん生えています。

 後で調べましたが、日野市内では宝泉寺裏の神明上第3緑地から多摩平

第1緑地にかけて生息を確認しました。また何回か訪れたことのある町田

の忠生公園近くの「かたかごの森」にも生息しているのを見かけました。



 
'97.8.7 普通は真っ直ぐ伸びる


 
サイハイランに似た根生葉


 
花序の上の方につく両性花


 
花序の下の方につく雄花


 
こちらはもう半分果実になっている



 
花も小さく、見栄えのする草ではない




※解説文の作成にあたっては、主に山と渓谷社発行のポケット図鑑2、山渓
 ハンディ図鑑1、山渓カラー名鑑『日本の野草』を参考にさせて頂きました。



※このホームページをご覧になったご感想、植物に関
するご質問、情報、ご意見、エピソードなどございま

したら 「みどりの掲示板」にお書き込みください。