サイハイラン
(采配蘭)
ラン科 サイハイラン属
Cremastra appendiculata

 丘陵から山地に生える高さ30〜50pほどの多年草。花期は5〜6月で、 北海道から九州に分布する。球根のような偽球茎は卵形で、根元に葉を1〜 2枚(ほとんどの場合1枚)をつける。

 

 
 名前は花序を、昔軍隊で大将が指揮をとる時に揮った“采配”に見立てて、 つけられたものだそうです。辞典で調べてイラストを書いてみました。神主さん が御祓いをする時の道具にも似ていますね。
 日野市内では、だいぶ人によって持ち去られたらしく、あまり見ることはでき ませんが、一昨年私がある方の土地に自生しているものを許可を得て頂き南平丘陵 公園の管理棟わきに名札をつけて植えたところ、今年ようやく開花を見ることが できました。6月初め頃まで、花を見ることができるのではないでしょうか。

采配

 

 
 
'99.4.29 花芽が出てきた
 
'99.5.17 葉は、ほとんど1枚
 
'01.5.26 黄色と紫が見える
 
'00.7.21 たくさん稔った果実
 

 
 たった1枚しかない葉は、夏頃までに枯れ、秋にまた新しい葉が出てきます。 エビネなどは、尾根ではなく下の方の湿り気のあるところに多く見られますが、 サイハイランの場合私が観察した範囲では、尾根筋にも谷筋にも見られるようです。
 

 
※解説文の作成にあたっては、主に山と渓谷社発行のポケット図鑑 1・2・3、山渓ハンディ図鑑1・2を参考にさせて頂いています。
 

 
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