ツリフネソウ(釣舟草)ツリフネソウ科
ツリフネソウ属
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各地の山麓や水辺に生える高さ 50〜80センチほどの1年草。 茎は赤みを帯び節がふくらむ。葉 は互生し5〜15センチの菱状卵 形で、先は尖り細かい鋸歯がある。 8〜10月に茎の最上部から3、4 本の花柄を出し、数個の花を垂れ 下げる。北海道から九州まで分布。 |
日野市内では、黒川清流公園内に湧き出る湧水のほとりに生息し、10 月頃が一番花が盛りになります。 以前はホウセンカ科と呼ばれていたそうですが、現在はツリフネソウ科 に分類されています。日本在来のツリフネソウ科ツリフネソウ属の植物は、 本種の他にキツリフネとハガクレツリフネ(本州の紀伊半島から九州に分 布)の2種がありますが、一般の方々には、中国南部からインドを原産地 とするホウセンカ(鳳仙花)がお馴染みではないでしょうか。 花の名前の由来は、細い花柄の先に釣り下がって咲く花の姿を船の形を した吊り花瓶に見立てたという説と、花の形が帆掛舟に似ているのでつけ られた、というふたつの説があります。 花の色は普通掲載写真のように紅紫色ですが、白色のものもあるそうで す。同属のキツリフネは花の色が黄色で、ハガクレツリフネはツリフネソ ウと同じ紅紫色ですが、花が葉の下に隠れるようにして咲きます。 |
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属名の Impatiens には「こらえきれない」という意味がありまして、こ の仲間の果実は熟すとちょっと触れただけでも、はじけて種子を飛び散ら します。それでキツリフネの英名は
Touch me not です。 |
実はきょう(10/15)黒川清流公園へ花を見に行ったのですが、黒川 清流公園内の2箇所の生息地の内の1箇所のツリフネソウが全て引き抜かれ ていました。多分東京都の東豊田緑地管理ボランティアの方々が、倒木の処 理と湧き水の流れをつくる作業をされた際に、こうなったのではないかと思 われますが、ここでの作業は、もともと「日野の自然を守る会」で精力的に 活動されていて昨年亡くなられた片岡尤ニさんが、この場所のツリフネソウ を増やしたいとの思いから、付近一帯に茂り過ぎたセキショウを除去したこ とに始まったもので、いつの間にか初めの目的が忘れ去られてしまったよう です。 花の様子を間近で観察しようと思って出かけたわたしは、とても残念でし た。(;;) 追伸 '01.11.2 東豊田の緑地ボランティアの方から、 「黒川清流公園の湧き水池周辺の倒木処理や除草作業は、東京都の委託業 者が作業しました。また前触れもなくやられてしまいました。ボランティア の皆も、ツリフネソウがなくなったのを残念がっています。」 との連絡を頂きました。ツリフネソウとミゾソバが、すっかりなくなってし まったのは、東京都多摩環境事務所自然環境課が業者に委託して行なった作 業でそうなったとのことでした。 東豊田の緑地ボランティアの皆さん、早とちりして申し訳ありませんでし た。東京都多摩環境事務所自然環境課の担当者の方は、もっと東豊田の貴重 植物のことを勉強して欲しいものです。 |
※解説文の作成にあたっては、主に山と渓谷社発行のポケット図鑑2、山渓 ハンディ図鑑1・2、小学館 Bookshelf 総合辞典を参考にさせて頂きました。 |
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