ヘビイチゴとヤブヘビイチゴの実の違い
 
 ヘビイチゴ属は、ヘビイチゴとヤブヘビイチゴの2種だけの属です。似た名前のオヘビイチゴという種は、全然別のキジムシロ属の植物なので、苺のような果実はできません。花の後、花床が丸くふくらんで果床となり、その表面に粒状のそう果が点々とつきます。食用にするオランダイチゴ属の果床は液質ですが、ヘビイチゴ属の果床は海綿質です。果実は食べられますが美味しくありません。蛇苺は漢名で、人間が食べないで蛇が食べる苺という意味らしいのですが、毒がある訳ではありませんから、食べたことのない方は一度食べてみてはどうでしょうか。(^^)

ヘビイチゴの実
 
ヤブヘビイチゴの実
 
ヘビイチゴの実の拡大画像
 
果床、そう果ともに、
光沢がなくしわがある

ヤブヘビイチゴの実の拡大画像
 
果床、そう果ともに、
光沢がありしわがない

ヘビイチゴとヤブヘビイチゴの比較表

  ヘビイチゴ ヤブヘビイチゴ
大きさ やや小さめ やや大きめ
葉の色 黄緑色 濃緑色
果床 淡い紅色でしわがある 濃い紅色でしわがない
そう果 光沢がなくしわがある 光沢がありしわがない

※ 10倍ほどの虫眼鏡があると、すぐに違いが判ります。
(山と渓谷社『野に咲く花』を参考にさせて頂きました。)