山の上の方がまだ残雪で真っ白な頃、東北の山を歩いていると、全身を金粉でまぶしたような木に出会いました。イタヤカエデの花です。 秋のカエデのイメージが強すぎてなかなかこの頃のカエデは見向きもされないけれど、こうやって葉に先だって花が咲いて結構目立つ存在です。 その数週間後、丹沢の山を歩いていたら、すっかり大きくなった葉を繁らせながら、一面に黄金色の花が乗っかっているのが印象的でした。 イタヤカエデはカエデの種類では最も大木になり、平地から山の上まできわめてポピュラーに見られます。秋には黄葉します。そしてその黄色はかなり鮮やかで明るいものです。 瓜田洋治
2002年6月2日 |