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東北にはブナの森が豊かに広がる地域がいくつかありますが、八幡平周辺もそのひとつです。 特に八幡平から大深岳を経て乳頭温泉へ抜ける山々の稜線はその殆どがブナの森の旅といっても過言ではありません。 そんな広大なブナの森を源頭とし、ゆったりと流れているのが葛根田川です。集水面積の大きなこの沢の遡行は技術的に困難なところはありませんが、単独で歩くにはやはり緊張するものです。 梅雨の時期の森を撮った写真がなく、昨年秋歩いたこの沢が印象的だったので、これから数回にわたってこの沢を遡行してみます。 雫石から網張温泉行きのバスに乗り、滝ノ上温泉への別れのところで下車、そこから約10km程いやになるくらいの道路歩きを強いられます。 やっと着いた滝ノ上温泉から更に奥へ進むと地熱発電所が稼動しており、それを過ぎた辺りから入渓します。秋の長雨にたたられてか予想したよりも水量が多く、川の徒渉も深く最初から不安な沢歩きでした。 瓜田洋治
2002年7月8日 |