※ 最近メモリというと、USB 接続で使えるフラッシュメモリーなどを連想される方がおられますが、ここではシステムメモリについて書いています。
例えばわたしの手持ちのメモリの中に、
SEC KMM374S1623CT-GL
PC100-322-620
KOREA 9947M
と書かれたシールの貼ってあるメモリがあります。
PC100-322-620 から、ベースクロックが100MHz(Pentium II の 350 以上)、キャスレイテンシー(Cas Latency)の値が3。KOREA から、韓国製などが分かります。
KMM374S1623CT-GL でネット検索 すると下記のサイト
http://www.com-com.co.uk/partn_769448.ihtml
が出てきて、Samsung 128MB PC100 CL=3 ECC DIMM の情報が得られ、ECC 機能があることも分かりました。
※ ECC(Error Checking and Cirrectionの略)
普通のメモリは、パリティーチェック ( 単にパリティーともいいます。データの誤りを検出する方法のひとつ parity check )をすると、メモリーにエラーを検出した場合システムが停止しますが、ECC メモリーはエラーを自動修復してシステムが停止しません。メモリの性能表記で ECC 機能のあるなしを、パリティーあり、パリティーなしと表記しているケースもあります。
自宅サーバ機に使用しているマシンのひとつの DELL PowerEdge 1300 は、ECC オート設定になっているようで、ECC 機能のついていないメモリも、ついているメモリも使えるようになっています。ECC 機能ありとなしのメモリを混在して使用すると、ECC 機能ありのメモリも ECC 機能なしになってしまいます。ECC 機能を生かしたい場合は、装着したメモリ全てを ECC 機能つきにしなければなりません。
ECC 機能つきのメモリのみを装着すると、BIOS の画面のシステムメモリのところに ECC と表示されます。それで思いついたのですが、手持ちのメモリを一枚ずつこの PowerEdge 1300 に装着して起動し、 BIOS 画面を見たらそのメモリに ECC 機能があるかないかが分かる訳です。
それでうちにあったメモリを、一枚一枚皆調べてみました。そうしましたら I・O DATA の PC100 256MB のメモリに、ECC 機能があることが分かりました。やり?、です。(^^;)
裏面に貼ってあるシートに、『E100-256M』と書いてあるのですが、どうも I・O DATA のメモリの場合、この E が ECC 機能つきを意味しているようです。ECC 機能がついていないものは、『S100-』 になっていました。
■ 普通のメモリとECCメモリの、簡単な見分け方
メモリ、といってもわたしのPC環境下で使えるメモリ、PC100、PC133 DIMM SDRAM のものの場合なんですが、ECC機能のあるなしを、一々PCに装着したりしないで見分ける方法も分かりました。
DIMMでは片面に実装されるメモリチップの個数は8の整数倍となっているので、1枚のメモリに貼られているメモリチップの数は、普通片面8個となってます。しかしECC機能つきのメモリの場合は、片面9個になっています。
先日わたしが登録しています bidders のオークションで、出品者もそのメーカ、性能がよく分からずに格安で出品されているメモリの中に、メモリチップが9枚のものを見つけました。2枚で 300円。その形から、PC100 か PC133 のようです。ECC機能があるということは分かりますが、何MBか分かりません。もしかしたら 32MB かもしれません。その可能性は高いです。でも安いので入札してみました。そんな出品商品ですから、12日間の間他に誰も入札する人はいませんでした。そして送られて来た商品を見てびっくり。まずとてもきれいでした。そして DELL のサーバに装着してみたところ、2枚とも 128MB でした。
「うわ?っ、やったーっ。」(^^;)
後メモリは、パソコンとメモリ間の制御信号に対して電流量の調整やノイズを安定させる機能のあるものを、Buffered(バッファード、または Registered レジスタードともいいます)と呼び、その機能のないものを、Unbuffered(アンバッファード)とと呼びますが、この機能のあるなしも、ラベルに Registered と書いてあったり、メーカーサイトなどの性能表記で Registered と表記されていない限り、よく分からないことが多いです。
大分古い型の例で申し訳ないのですが、スロット型の CPU、Pentium III の側面には、下の画像のような表記があります。『500/512/100』の左の 500 は CPU の動作周波数です。次の 512 は2次キャッシュの容量(KB)。3つ目の 100 は、外部クロック(または、ベースクロック、FSB(front side bus)クロックとも呼ばれます。自分の使っているパソコンの CPU のベースクロックが分かれば、おのずと使えるメモリの種類も分かるという訳です。ただ容量や ECC 機能のあるメモリが使えるかなどに関しては、パソコンの仕様書を見て下さい。
下の例ですと、PC100 と PC133 のメモリが使えることになりますが、PC100 と PC133 の差はわずかで、ベースクロックが 100MHz のパソコンでも PC133 のメモリが使え、その逆にベースクロックが 133MHz のパソコンでも PC100 のメモリが使えます。
Pentium III 500MHz(CPU 冷却用の大きなヒートシンクがついています)
Pentium III 933MHz(CPU 冷却用のファンがついています)
これは余談ですが、2次キャッシュの容量について、疑問を持たれた方はおられますでしょうか。そうなんです、性能の劣っている Pentium III 500MHz の方が、512KB で、Pentium III 933MHz の方は、256KB です。この違いは両者の間にある構造的な違いから来ています。Pentium III 500MHz の方は、 Pentium III の初期型で、katmai(カトマイ)と呼ばれ、2次キャッシュが CPU コアの外部接続になっています。それに対して、Pentium III 933MHz の方は、Coppermine(カッパーマイン)と呼ばれ、2次キャッシュが CPU コアに内蔵され高速化されています。
Pentium III は、600MHz までがカトマイで、それ以上は、カッパーマインとなっています。
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